シェルコードバンができるまで#3 – Drying

2022-05-13

ホーウィン社のシェルコードバンができるまでの製造工程は大きく分けて7つあり、その工程は熟練の職人により約6ヶ月間かけて行われます。

前回の記事に続いて、3つ目の工程「Drying」について調べてみました。

  1. シェルコードバンができるまで#1 – The tanning process
  2. シェルコードバンができるまで#2 – Hot stuffing
  3. シェルコードバンができるまで#3 – Drying
  4. シェルコードバンができるまで#4 – curing
  5. シェルコードバンができるまで#5 – Shaving
  6. シェルコードバンができるまで#6 – 染色
  7. グレージング

「Drying」

Hot stuffingの後に、約10日間、ガラスに張り付けて乾燥させる工程です。

ガラスフレームに貼り付けられるシェルコードバン。

「hot stuffing」の後に、シェルコードバンとなる革はガラスフレームに張り付けられていきます。

ホットスタッフィング「hot stuffing」は、蜜蝋、獣脂、ラノリンなどの天然ワックスやグリースを使用して革をコンディショニングするプロセスです。

この工程で栄養を与えることにより、オイル含有量が非常に多い革となり、自然な撥水性と「self polishing」が得られます。

材料が比較的高価であり、革が吸収するグリースの量を制御することが難しいため、このプロセスは世界ではあまり一般的ではなくなっています。

革の水分を注意深く監視し、天候に合わせて季節ごとに調整を行っています。

75日目 シェルコードバンをガラスに張り付けて乾燥

80日目 乾燥中のシェルコードバン

85日目 乾燥させたシェルコードバン

作業開始から約85日後の乾燥させたシェルコードバン、残りの工程は約100日

ガラス上で乾燥させた後のシェルコードバン

ガラス上で乾燥させた後のシェルコードバン。

次に、手作業でオイルを染み込ませて、「curing」と呼ばれるプロセスを経て、90日間積み重ねて乾燥保管させられます。

乾燥後、オイルを均一に吸収できるようペーストをこすりおとす

乾燥後、シェルをガラスに接着して乾燥させるためにペーストをこすりおとし、オイルを均一に吸収できるように、手で「curry(仕上げ)」します。

これにより、凹凸のある革にオイルが均等に塗布されます。

「oiling」と「Curing」させる前に、フェリックスがシェルコードバンを手でこすります。