シェルコードバンができるまで#1 – The tanning process
ホーウィン社のシェルコードバンができるまでの製造工程は大きく分けて7つあり、その工程は熟練の職人により約6ヶ月間かけて行われます。
- シェルコードバンができるまで#1 – The tanning process
- シェルコードバンができるまで#2 – Hot stuffing
- シェルコードバンができるまで#3 – Drying
- シェルコードバンができるまで#4 – curing
- シェルコードバンができるまで#5 – Shaving
- シェルコードバンができるまで#6 – 染色
- シェルコードバンができるまで#7 – グレージング
HorweenLeatherのインスタグラムでシェルコードバンの製造工程について書かれた投稿があったのでまとめてみました。
まずは最初の「The tanning process」について調べてみました。
「The tanning process」
The tanning processと呼ばれる工程
約60日間かけて、馬の臀部の皮を、ピット槽と呼ばれる大きなプールに植物から抽出したタンニン溶液と一緒に漬け込まれる工程です。
まず30日間漬け込んだ後に、不要なシェルとなる層以外の部分を削り取り、再び30日漬け込むそうです。
シェルコードバンの鞣しで使われるピット槽
樹木や樹皮から抽出した溶液「tannning liquor」に馬の臀部の皮を、
30日おきに2回に分けて漬け込みます。
クロム鞣しと呼ばれる皮革製法もありますが、高温すぎて繊維がだめになってしまうそう。
プールのような大きな槽に漬け込み、優しく、じわりじわりとすこしずつ揺らします。
その工程は2つのパートに分かれていて、
それぞれ異なる植物抽出物「tannning liquor」を使用、
それは今でも社内でブレンドして造られています。
手前の暗いピット槽は2回目の30日間、写真後ろのピット槽は最初の30日間で使われるピット槽です。
タンニンを含む樹皮や樹木から抽出された溶液で鞣す
1回目のtanning processと2回目のtanning processの広範囲で植物から採った抽出物を使用しています。
その抽出物は、タンニンを含む樹皮や樹木に由来し、
皮を強化して保護するだけでなく、その皮はエイジング(経年変化)する革へと変化します。
1905年以来同じ方法で樹皮や樹木をブレンドしその抽出物を造っています。
1905年から製法は変わらない
シェルコードバンはすべて1941年以来、この場所で鞣されています。
工場のこの部分は、その年に建てられました。
すべての植物抽出物を自分たちで造り、
1905年以来、Isadore Horweenによって考えられた製法は今でも変わりません。
30日目 シェルを覆っている材料の一部を削り取る
JJとエディは、シェルコードバンのシェービングの最初の工程を終えようとしています。
タンニンピット槽で漬け込んだ30日後、シェルを覆っている一部を削り取ります。
シェルコードバンの「シェル」そのものは、繊維が密で耐久性がある「皮の内側の層」なので、削って露出させなければなりません。
このプロセスによって、シェル以外の領域がトリミングされ(削られ)、
革は再び30日間、タンニンピット槽に浸けられます。
5ヶ月半後、染色の直前に再度剃ります。
ベジタブルタンニンなめし工程は2つのパートがある
シェルコードバンのこれらの山は、
2回目の30日間タンニン鞣しピット槽に戻る前に、シェービング・トリミングされます。
60日間の「The tanning process」(ベジタブルタンニン鞣し工程)は2つのパートに分かれています。
45日目「shanking」
シェービング前のシェルコードバンをアポリナーが「shanking」しています。
このマシンには、革を平らにする鈍いシリンダーが取り付けられており、より均一で一貫したシェービングをすることができます。
写真の革は、タンニン鞣し工程の最初の30日間から出てきて約45日目、
「shanking」した革は剃られ、トリミングされ、さらに30日間もう一種類の植物抽出物と一緒にピット槽で浸けられます。
さらに5か月の処理の後、革は最後の「シェル」シェービング工程を経て、2つの滑らかなシェルコードバンが生成されます。
4階のシェルコードバン用ターナーシェービングマシン。
シェル以外の領域をトリミングして、最も滑らかな表面のみを残す
天然のシェルコードバンはすべて異なる形をしています。
タンニン鞣し工程によりシェルコードバンの「シェル層」を露出させたら、シェル層以外の部分をトリミングして、
お客様のため、最も滑らかな表面のみを残します。
ピット槽は約8フィートの深さ
「The liquor yard」
ここでは、馬皮が約60日間、ピット層の中に漬けこまれます。
皮はスラット(細長い薄板)から垂直にぶら下がっていて、ピット槽は約8フィート(2.4m)の深さがあります。
ピット槽には、私たちが毎週ブレンドしている独自の樹皮液が含まれています。
ここに写っているホースは、ピット槽の植物抽出液を移したり、新しくしたり、空にしたりするために使用されています。
これは1940年からほとんど同じで、1905年以来その工程は変わっていません。
街は私たちの周りで変化していますが、決して妥協してはならない場所があります。
次の記事では「hot stuffing」と呼ばれる工程について調べてみようと思います。
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